承認欲求について~マズローの欲求5段階説の第4段階~

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承認欲求について~マズローの欲求5段階説の第4段階~

承認欲求というものがあります。尊厳欲求とも言われますが、他者からの認知を期待する内的欲求で、アブラハム・マズローの唱えた欲求5段階説の第4段階に相当し、社会的欲求が満たされた後に来る欲求のことです。欲求5段階説についての簡単なおさらいとともに、承認欲求について見て行きたいと思います。

 

マズローの欲求5段階説

マズローの欲求5段階説

第1段階:生理的欲求

生存のための基本的・本能的な欲求です。食欲、性欲、睡眠欲などが相当します。

 

第2段階:安全欲求

これも生存のための欲求ではありますが、1つ段階が進んで生命を脅かされないための欲求です。暴力を受けない、風雨に当たらない、病気にならない、などの欲求となります。

 

第3段階:社会的欲求(帰属欲求)

2段階目まで満たされると、次は帰属意識が芽生えます。団体に属したい、寂しさを紛らわせる仲間が欲しい、目的を同じにする集団に入りたい、そういう欲求です。

 

ここまでの欲求はすべて外的欲求ですが、次からは内的なものに変わります。第4段階からは、なくても生きて行くには困らない分だけ、より高度な精神的欲求と言えます。

 

第4段階:承認欲求(尊厳欲求)

団体に所属すると、当然のようにそこから芽生える欲求があります。それが承認欲求というものです。仲間の役に立って認められたい、賞賛の声が聞きたいなど、他人から価値のある人間であると認めてもらいたいという欲求です。

 

第5段階:自己実現欲求

最後の5段階目まで来ると、少し話が複雑になります。自分の書きたい小説を書く作家は、この自己実現の欲求を満たしている状態と言えます。しかし、もし報酬を求めたり賞賛の言葉を欲したりしての行動の場合、第4段階にランクダウンしてしまいます。結果として報酬をもらうことはあっても、それが目的であってはならない、それが第5段階です。

 

(マズローはこの後もう1段階付け加えましたが、今回のテーマは第4段階の承認の欲求ですので、ここで止めておきます。)

 

承認の欲求

承認の欲求

社会に認められたい。人気者になりたい。面白い人だと言われたい。すごいシュートを放つ奴だと言われたい。ここぞという場面でタイムリーを打つやつだと言われたい。そういう欲求は多かれ少なかれ誰にでもあるものだと思いますが、形こそ違えどすべて承認の欲求です。これによって自分を鼓舞し、努力を続けるためのモチベーションにするのです。そして人は成長し、自分の望んだ形に近づいて行くでしょう。

その反面、少し方向を間違うと自分の望んでいないものに近づいてしまうことがあります。自分が入りたい会社ではなく親の勧める会社を選んでしまう。着心地よりも流行を気にして服を選ぶ、自分が食べたいものではなく上司が食べているものを選ぶ、などです。

これらも承認欲求のなせるわざですが、こういう行動ばかりをしていると他人の基準で生きることになります。それが不幸であるとは限りませんが、高次の欲求からは外れますし、傍から見ていて気分が良いとは言えなくなります。

 

ふたつある承認欲求

ふたつある承認欲求

承認欲求には承認されたい対象によって、他者承認と自己承認のふたつの種類があります。

 

他者承認欲求

他人から認められたいという欲求です。組織の中で順位をつけ、自分がどの位置にいるのかを気にする人はこれに相当します。昇給額とか合コンに呼ばれた回数とかボーナスの額だとか、それを他人と比較して自信を持ったりなくしたりします。それは他人との比較でしか得られない相対的な自信です。そのような人の多くは、他人を貶めて自分の地位を上げようとします。陰口・悪口・告げ口などは他者承認欲求のひとつの形と考えて良いでしょう。

 

自己承認欲求

比較対象に他人ではなく、理想とする自分を置く欲求です。理想の自分になるための行動をしようという意志が、モチベーションとなります。相対的にではなく、自分に対する絶対的な自信を得る欲求ですので、他者承認欲求に比べるとこちらの方がずっと健やかです。

しかしこれにも問題があります。自分の理想を低いレベルに設定してしまうと、人間の向上に繋がらないということです。低いところで満足していては、次のステップには進めません。かといって高すぎる理想を持ってしまっても、その先にあるのは挫折だけだったりします。

しかし、自分なりの目標を達成したときの喜びは、他者承認の場合とは比較にならないほど大きいものです。そしてその喜びは、次の目標への足がかりとなります。自分の心を満たすものは、自分に対する承認でしかないと、実感できれば次の第5段階が見えてきます。

 

いかがでしたでしょうか?マズローの欲求5段階説のうち、主に第4段階である承認欲求についてお届けしました。この第4段階に入ると、とたんに道は険しくなります。また横道にそれやすくもなります。道を見失わないためには、他人との比較ではなく、自分の中で絶対となる自信を得る必要があります。そのために自分で設定した目標を、ひとつずつクリアして、その成功体験を持って次の目標を立てる、そういう努力の積み重ねが必要となるでしょう。

 

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