睡眠と音楽の関係性とは?1/fゆらぎがもたらすヒーリング

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睡眠と音楽の関係性とは?1/fゆらぎがもたらすヒーリング

東京工業大学名誉教授であった武者利光氏は、半導体から発生するノイズの研究していましたが、どうしても発生メカニズムのわからないものが一つだけありました。よく調べると、それは規則正しさと不規則さがちょうど良いバランスで調和したパターンであることを発見し、それを1/fゆらぎと命名しました。1/fゆらぎはたくさんあるゆらぎの中の一つですが、生体リズム(心拍、目玉の動き方、脳波、細胞の生体パルスなど)も同じように1/fゆらぎを持つことがわかってきました。そこで今回は、1/fゆらぎと、睡眠と音楽の関係性についてご紹介したいと思います。

 

自然界の1/fゆらぎ

自然の風は一定ではなくゆらぎがあり、強弱を繰り返しゆらいでいます。その変化は予測できることもありますが、まるで予想外の強風が吹いたり時には止まったりもします。自然界の1/fゆらぎはほかにもたくさんあり、虫の音、小川のせせらぎ、鳥のさえずり、波の音、木の葉が擦り合う音などが該当します。そして、こうした強弱の適度なゆらぎの状態が、人に心地良さを感じさせるということがわかってきています。

 

1/fとは?

1/fとは?

少し難しい話になりますが、規則性と意外性が桔抗した状態を数値化・グラフ化してみます。周波数(f)をX軸に、波の強度をY軸に取ったグラフを作ると、X軸を漸近線とした指数関数的グラフとなります。その両軸とも対数を取ると、傾きが-1の綺麗な直線になります。これが1/fゆらぎです。傾きが-1より小さくければ過小なゆらぎ、傾きが-1より大きくなれば過剰なゆらぎということになります。

 

睡眠のための1/fゆらぎ

睡眠のための1/fゆらぎ

現在、眠りに就くための音楽として音源化されているものはたくさんあります。ヒーリング系音楽とも言われていますが、ただ退屈なだけのものも多く、つまらないから眠くなるという、まるで学生時代に受けた興味のない授業のようなものまであります。

しかしその中でも一つ、効果があると思われるものが自然音です。自然音とは、風の音や繰り返す波の音、小川のせせらぎや虫の音などのこと。まさしく1/fゆらぎそのものの音源です。これらの自然が作り出す音を就寝前に聞くことで、α波の出ている状態(リラックス状態)を作ることができ、それが熟睡へと導いてくれるのです。

※参考

α波(アルファ波):リラックス状態
β波(ベータ波):緊張した状態
γ波(ガンマ波):興奮状態
δ波(デルタ波):深い睡眠状態
θ波(シータ波):睡眠移行状態

 

入眠時と睡眠時での注意点

ただし、ここで注意しておかなければいけないことは、「リラックス≠眠る」ということです。上述の通り、眠るためにはθ・δ波が必要になりますが、睡眠中にも音が流れ続けると、眠りが浅くなったり途中で目が覚めてしまったりして逆効果となります。

また近所迷惑になるからと、ヘッドフォンをはめて寝るという方もいらっしゃいますが、耳の筋肉を刺激し続けるため安眠できなくなる可能性が高くなります。音楽を聴くときはできるかぎり音はスピーカーから取り、タイマーをセットして眠るようにしましょう。

 

眠るときに聞くのに良い音楽とは

眠るときに聞くのに良い音楽とは

自然音をうまく使えば、良い睡眠へのアクセスになると書かせて頂きましたが、それでは物足りないという方は、以下の点に注意すれば音楽でも同じような効果が得られます。

 

・歌詞がないこと

歌詞に聞き入ってしまうと、リラックスになりません。

・メロディラインが複雑なこと

ゆらぎもなく単調な曲は、リラックスどころか苛立ちの原因にさえなります。クラシックのようなある程度複雑なメロディを持つものが良いでしょう。

・ボリュームが変化したり転調したり、重低音を使わない曲であること

オーケストラではよくありますが、急にボリュームが大きくなったり、急に曲調が変わる楽曲もあります。そういう曲はそこで驚いて覚醒してしまうことがあるので、避けるようにしましょう。

・推薦曲

この分野では、モーツァルトが圧倒的人気です。3,500Hz以上の高い音がバランス良く含まれており、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を促すとされています。このセロトニンが睡眠物質であるメラトニンを生成する材料になりますので、睡眠が得やすくなるでしょう。特に人気があるのが次の曲です。クラッシックに興味ないという人も一度試しに聴いてみてはいかがでしょうか。

「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
「ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 第21番 第1楽章」
「ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 k.467 第2楽章」

 

まとめ

自然界にある1/fゆらぎが人にリラックス効果をもたらすことがわかってきました。不眠に悩む人々に役立てるために、様々な技術が開発されています。しかしまだ確立された技術ではなく、試行錯誤の状態からは抜け切っていないため、過度な期待は禁物。ただ音(音楽)を使うことによって睡眠しやすくなったという方は数多く、試してみるだけの価値がある方法と言えるでしょう。クラシックであれば、特にモーツァルトがお勧めです。

 

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